やさしい眼科のお話(97)
四月一日さん(翼状片) 25/04/01
やさしい眼科のお話(98)
コロコロの日(飛蚊症) 25/05/06
やさしい眼科のお話(99)
旭川初ナイター(暗順応) 25/06/03
やさしい眼科のお話(100)
半分(半盲) 25/07/01
やさしい眼科のお話(101)
タクシーの日(適性検査) 25/08/05
やさしい眼科のお話(102)
宝くじの日(老眼) 25/09/02
やさしい眼科のお話(103)
第2回緑内障無料検診 25/10/06
やさしい眼科のお話(104)
読書週間(ドライアイ) 25/11/04
やさしい眼科のお話(105)
クリスマスシーズン(白内障) 25/12/02
やさしい眼科のお話(106)
色の日(色覚検査) 26/01/06
やさしい眼科のお話(107)
節分(ものもらい) 26/02/03
やさしい眼科のお話(108)
ひな祭り(CL) 26/03/03
やさしい眼科のお話(97)四月一日さん
今年は年度始めの4月1日が月曜日になり、新たな気持ちで頑張ろうという気持ちになりますね。
かつては、冬の間に防寒として着物に詰めていた綿を旧暦4月1日に抜いてあわせにしたということから、4月1日は綿貫(わたぬき)•衣替えの日と呼ばれています。ここから「四月一日(四月朔日)」と書いて「わたぬき」と読む姓の方もいらっしゃいます。
眼科で「わたぬき」という言葉は、翼状片(よくじょうへん)という病気の手術で使われます。翼状片とは、白目の鼻側から黒目に向かって膜がのびてくる病気です。痛みをともなうことはあまりありませんが、のびてくる膜の中には血管が入っていますので、目が赤く充血することが多くなり、見た目が気になるということで眼科を受診する方がいらっしゃいます。大きくなると黒目の真ん中に向かって進んできますので、瞳にかかってくると視力低下を引き起こすこともあり、またそこまで大きくならなくとも乱視が強くなるために、すっきりと見えないという症状を引き起こします。紫外線が原因の一つと考えられており、漁業や農業など戸外で仕事をされている方に多く見られます。手術では、黒目にのびている膜をはがしとり、白目の下にある翼状片の組織を、まるで「綿を抜く」かのように取り除くことになります。
やさしい眼科のお話(98)コロコロの日
粘着カーペットクリーナー「コロコロ」は有名ですが、開発した株式会社ニトムズが商標出願から25周年を記念して2010年に5月6日をコロコロの日に制定しました。5と6で「コ(5)ロ(6)コ(5)ロ(6)」の語呂合わせです。
コロコロできれいにするカーペットのゴミ。ゴミと言えば…、目の前にゴミのようなものが飛ぶ症状、飛蚊症はありませんか?飛蚊症は、大変な目の病気で起こっていることもありますので、無視できないものです。
飛蚊症で受診される方のほとんどは、心配のないもの(病気ではないもの)なのですが、なかには網膜剥離や網膜剥離の原因となる網膜の穴が見つかる場合や、目の中の出血や、目の中の炎症など病的なものが原因となっている場合もあります。飛蚊症には(1)心配ないもの:生理的飛蚊症、(2)病気によるもの:病的飛蚊症があるのです。
飛蚊症の場合には、瞳をひろげて眼底検査をする必要があります。瞳をひろげる目薬をさしてから30分くらいお待ちいただき、詳しく目の中の端っこまで、見せていただきます。検査自体は少しまぶしいくらいで、痛くない心配のない検査です。ただし検査後も3〜4時間瞳がひろがっているため、見づらくなりますので、なるべくご自分で運転せずにお出でください。
やさしい眼科のお話(99)旭川初ナイター
昨日、旭川市スタルヒン球場で、初のプロ野球ナイター試合が行われました。
夜、暗いところでは、野球をするのは危険です。それは、物を良く見るための視細胞の『錐体細胞』が暗いところでは、あまり働くことができないからです。
暗い所に急に入ると、目が暗闇に慣れるまでに時間がかかります。暗い中で目が慣れてくることを、暗順応といいます。これは,目の奥にある神経の膜、網膜の視細胞の『桿体細胞』の働きのおかげです。『桿体細胞』は、色を感じることができないかわりに、弱い光でも感じることができます。『桿体細胞』の中には『ロドプシン』という、光を感じるたんぱく質が含まれています。まわりが暗くなると、『ロドプシン』が増えることで、わずかな光でも感じることができるようになるのです。暗い所でも慣れると見えてくる、目はとても便利に作られています。
でも、ナイター設備のおかげで、夜でもプロ野球観戦ができるって、素敵ですね。
やさしい眼科のお話(100)半分
今日から7月。平成25年もちょうど半分過ぎたことになります。今年の目標を達するために、また気持ち新たに頑張りましょうね。
眼科の病気で半分という言葉で思いだすのは「半盲」です。半盲は、視野の半分が欠けてしまう状態のことです。
目でものを見ていると感じますが、目は光を受け取って、視神経というケーブルを通して情報は脳に届けられます。実はものを見ているのは脳だったんですね。脳は左右に分かれていますが、左脳は両目の右側の視覚情報を受け取り、右脳は両目の左側の情報を受け取っているのです。
同名半盲は人が右か左の半分しか見えない状態を言い、脳腫瘍,脳脊髄膜炎、脳血管障害などで起きます。例えば右半分が見えないことを、右目が見えないと感じて眼科を受診し、脳の病気が発見されることもあるのです。
やさしい眼科のお話(101)タクシーの日
8月5日はタクシーの日です。1912(大正元)年のこの日、東京・数寄屋橋のタクシー自動車株式会社が日本で初めてのタクシーの営業を開始したそうです。東京乗用旅客自動車協会が1984年に制定し、翌1985年から実施。現在は、全国乗用自動車連合会が全国統一キャンペーンとして実施しています。
タクシーの運転には二種免許が必要です。運転免許の適性検査も二種免許は厳しく、視力は両眼で0.8以上、片眼で0.5以上、さらに深視力検査3回の平均誤差が2cm以下となっています。ちなみに一種免許は、両眼で0.7以上、片眼で0.3以上、片眼が0.3未満の場合は他眼の視力が0.7以上で視野が左右150度以上となっています。
運転免許の更新は、有効期間満了年の誕生日の1ヶ月前から誕生日の1ヵ月後までの間に手続きすることができます。免許更新の時にあわてないように、視力に自信がない方は、更新の前に一度眼科で視力検査をうけることをお勧めします。
やさしい眼科のお話(102)宝くじの日
9月2日は宝くじの日です。第一勧業銀行(現在のみずほ銀行)宝くじ部が「く(9)じ(2)」の語呂合せから1967年に制定しました。当選しても引き換えられず時効となってしまう宝くじが多いことから、時効防止のPRの為に制定されたそうです。この日にはずれくじの敗者復活があります。
夏の暑さが一息ついて、北海道は一気に秋に向かって季節が駆け足を始めてしまいますね。秋は、スポーツの秋、読書の秋、食欲の秋…と色々なことに集中できる、とても良い季節なのではないでしょうか。
「宝くじの当選番号を確認しようとすると、番号がかすんで見えにくい」「ご飯粒が見えにくい」「蛍光灯が暗いのかな、本が読みにくいぞ。あれ、変だな。腕をのばしたほうが見やすいぞ」と感じたことはありませんか?そうだとすると、それはきっと老眼の始まりです。
老眼は、目の中でピント合わせの役目をしている水晶体というレンズが段々と弾力性を失うことによって、近くにピントが合わせにくくなることが原因で起こります。これは加齢に伴う生理現象ですので、防ぐことはできないと考えられています。
老眼が気になりはじめる時期は、緑内障が増えてくる年代でもあります。「たかが老眼」とたかをくくらずに、眼科で検診をお受け下さい。
やさしい眼科のお話(103)第2回緑内障無料検診
10月1日から10月10日までの10日間は「目とメガネの旬間」です。ご存知でしたか?
10月1日の「メガネの日」から10月10日の「目の愛護デー」までの10日間です。
北海道眼科医会では、公衆衛生活動の一環として、道民の目の健康に関してより積極的な貢献を目指すために、この目とメガネの旬間にあわせて「第2回緑内障無料検診」を企画致しました。昨日10月6日の日曜日に全道で参加できる眼科で緑内障無料検診を行いました。何度か北海道新聞にも告知が掲載されましたので、ご存知の方もいらっしゃったと思います。
緑内障は初期にはほとんど自覚症状がないため、道内においても14-15万人の潜在患者がいると推測されますが、今回の無料検診は、時間的・経済的に眼科医療機関を受診できない人や,眼科受診に無関心な人たちに受診の機会をもってもらうことにより、緑内障の潜在患者を掘り起こすことを目的に行われました。
大切な目です。自覚症状がなくても、年に1回、目の健診をお勧め致します。目の健診をこの「目とメガネの旬間」に決めておくというのも忘れなくて良い方法だと思います。
やさしい眼科のお話(104)読書週間
秋も深まり、日が暮れるのも早くなり読書の秋の季節です。「文化の日」を中心とした2週間、今年は10月27日から11月9日までが、読書を推進する行事が集中して行われる読書週間です。今年の標語は『本と旅する
本を旅する』です。
この季節は空気も乾燥し、目も乾く感じになることがあります。ドライアイは涙の量の減少や涙の質の変化で、目の表面の角膜や結膜に障害が起きた状態のことです。
ドライアイという病名から目が乾く感じがすると考えられがちですが、目の表面の乾きによる症状は多彩で、目が疲れる、目が重い、目がショボショボ・ゴロゴロする、充血する、痒い、痛い、視力が下がった、まぶしい、目やにが出る・・・など、他の病気でも見られる症状が目白押しです。そこで視力検査など眼科一般検査を一通り行い、ドライアイが疑われた場合には、涙の検査になります。
ドライアイの患者さんは、およそ800万人と言われています。初期症状はとてもあいまいで、何となく目が疲れやすいという感じで、ご自分では気づきにくいこともあります。気になる方は、ドライアイの検査をお勧めします。
やさしい眼科のお話(105)クリスマスシーズン
12月に入りますと、いよいよクリスマスシーズンですね。今年は雪も早く降り、街中のイルミネーションも華やかになって来ましたね。サンタさんからプレゼントをもらえる訳ではないのですが、何となくウキウキする季節がやってきました。もうご自宅のクリスマスツリーの飾り付けはしましたか?今年はホワイトクリスマスになるでしょうか?
眼科の病名にもクリスマスに関連してクリスマスツリー白内障がありますので、今回は白内障のお話を。
白内障とは、カメラのレンズにあたる水晶体が白く濁ってくる状態です。目の中に曇ったレンズが入っているために、目がかすんでしまう状態が白内障です。白内障の手術方法、手術器械も大きく進歩し、患者さんの負担も減り、手術後に良質な視力が回復できるようになりました。目のかすみを感じる方は、眼科での検査をお勧め致します。
ちなみに、クリスマスツリー白内障は、水晶体の濁りが結晶のようにキラキラと輝いて見える特殊なタイプの白内障のことで、珍しいものですが、見ると心が安らぎます。
やさしい眼科のお話(106)色の日
「新年 明けましておめでとうございます。今年も やさしい眼科のお話で、眼科に関連した目のお話を優しく易しくお届け致しますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。今年も皆さんの目が健康で、明るい一年でありますことをお祈り申し上げます」
年が明けたのがつい先日と思っていましたら、楽しい時間は過ぎるのが、早く感じます。もう今日は6日。当クリニックも本日が仕事始めになります。
1月6日は色の日だそうです。色に関係する職業の人の記念日で「い(1)ろ(6)」の語呂合せから決められたようです。
眼科で色に関係する病気に色覚異常があります。色覚異常は主に染色体の劣性遺伝により、男性で20人に1人、女性で500人に1人の割合で現れると考えられています。色覚異常の方は、その程度はそれぞれですが、色が見分けにくく、赤と緑、赤と黒、ピンクと灰色などの識別に困難を生じることがあります。かつて小学4年生を対象に学校で色覚検査が行われていましたが、平成14年に学校保健法が改正され、学校での検査が義務ではなくなりました。
色覚のことで気になる方は、是非眼科で検査を受けてくださいね。
やさしい眼科のお話(107)節分
今日は節分、立春の前日に当ります。立春は旧暦の新年に当たり、節分は旧暦でいう大晦日のことなんですね。節分と言えば、定番は豆まきですが、最近ではすっかり恵方巻きも定着した感があります。恵方巻きは「節分の夜にその年の恵方を向いて食べると、その年必ず幸運が訪れる(その年の厄落としになる)」と言われているそうです。今年の恵方は『東北東』ですって。
皆さん、今夜は豆まきをしましょう。
豆の話ではないのですが、瞼の出来物のお話を。
瞼にしこりができたり、赤く腫れてきたりしたことはありませんか?北海道では、「ものもらい」ということが多いようです。「ものもらい」と呼ばれているのは、麦粒腫もしくは霰粒腫という病気で、豆ほど大きいものではなく、麦の粒のようなとか、霰の粒のような大きさから病名が付けられています。瞼や睫毛の付け根にある分泌腺に生じた細菌感染や炎症です。点眼薬で治まることが多いですから、是非眼科でご相談ください。
やさしい眼科のお話(108)ひな祭り
今日は3月3日、ひな祭りです。女の子の健やかな成長を願う伝統行事。女の子のいる家庭では、雛人形を飾り、白酒・菱餅・あられ・桃の花等を供えて祀る日とされています。
いよいよ春が近づいてきます。春には進学、入学、就職など新しい環境に入る方もたくさんいらっしゃるかと思います。新年度を契機にコンタクトレンズデビューを考えている方もいると思います。
コンタクトレンズは少なからず、角膜に負担をかけてしまいます。装用時間を長くしないように、お家に帰ったらすぐにレンズをはずし眼鏡をかけて、レンズはしっかり擦り洗いをして保存しましょう。汚れたレンズには、細菌が繁殖しますので、注意が必要です。使い始めの心構えを忘れずに、大切な目をしっかりと守ってください。
装用時の異物感の少ない酸素透過性ハードレンズや、酸素透過性の優れたシリコンタイプのソフトレンズも登場しています。ご自分にはどのレンズが合っているのか、眼科専門医としっかり相談して、正しくレンズを使用してください。
こんの優眼科クリニックは
『患者さんに優しい眼科クリニック』をめざし、
常に『患者さんが自分だったら、自分の親だったら、自分の子供だったら』と考え、
診察させていただきます。
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