やさしい眼科のお話2007

やさしい眼科のお話(25)

黄斑の病気 19/04/02


やさしい眼科のお話(26)

コンタクトレンズのお手入れ 19/05/07


やさしい眼科のお話(27)

虫歯予防デー 19/06/04


やさしい眼科のお話(28)

真ん中 19/07/02


やさしい眼科のお話(29)

夏休み(はやり目)  19/08/06


やさしい眼科のお話(30)

目の健康講座 19/09/03


やさしい眼科のお話(31)

目の愛護デー 19/10/01


やさしい眼科のお話(32)

チェック!!ドライアイ 19/11/05


やさしい眼科のお話(33)

弱視 19/12/03


やさしい眼科のお話(34)

謹賀新年 20/01/07


やさしい眼科のお話(35)

節分(ものもらい) 20/02/04


やさしい眼科のお話(36)

ひな祭り(コンタクトレンズ) 20/03/03

やさしい眼科のお話(25)黄斑の病気

 今日から平成19年度の始まりですね。また、気持ちを新たにして、毎日の生活がハリのあるものになるように、元気に頑張りましょう。
 前回は、黄斑(おうはん)の病気についてお話しました。黄斑は網膜の一番まん中にあり、一番感度の高い場所なので、そこに病気が生じますと、見ようとする中心部分が見えづらくなり、歪んで見えたり、小さく見えたり、まん中が暗くなったりという症状が起きます。
 黄斑に起きる病気で、最近増えてきているのが「加齢黄斑変性」です。加齢黄斑変性はアメリカでは、成人の失明原因の第1位です(欧米かっ)。わが国の失明原因の第1位は糖尿病網膜症ですが、食生活の欧米化、高齢者人口の増加のためか、加齢黄斑変性の患者数が増加してきています。新しい治療法も出てきていますが、病気が進行してからでは、なかなか視力を取り戻せない病気です。早期発見、早期治療が重要な病気ですので、時々片目を隠して、問題がないか、自己チェックをお勧めします。


やさしい眼科のお話(26)コンタクトレンズのお手入れ

 4月に入学、就職など新しい環境に入られた方もたくさんいらっしゃるかと思います。慣れない環境の中では、普段より気疲れしたり、無理をしたりすることもあるかと思います。ゴールデンウイークも終わり、また気合を入れ直し、仕事に勉強に頑張りましょう。
新年度を契機にコンタクトレンズデビューを果たした方もいると思います。
 初めてコンタクトレンズを目にのせる時は、「こんなに大きいレンズが入るんだろうか?」(ソフトレンズの場合)、「こんなに硬いレンズを入れて大丈夫だろうか?」(ハードレンズの場合)と、ドキドキしたことでしょう。ところが、コンタクトレンズに慣れて来ると、きちんとレンズケアをしなくなってしまう人が見受けられます。コンタクトレンズは少なからず、角膜に負担をかけてしまいます。装用時間を長くしないように、お家に帰ったらすぐにレンズをはずし眼鏡をかけて、レンズはしっかり擦り洗いをして保存しましょう。汚れたレンズには、細菌が繁殖しますので、注意が必要です。初心忘るべからず、はコンタクトレンズにもあてはまります。


やさしい眼科のお話(27)虫歯予防デー

 今日は、6月4日虫歯予防デーですね。6月4日を「むし」と読ませることによって、歯に対する注意を喚起するという歯科医師会の素晴らしい発想によって、すっかり国民全体に浸透していると思われます。このほかにも語呂合わせで3月3日の耳の日、8月7日の鼻の日というのもありますね。
 さて、眼科の記念日としましては、10.10を横にすると眉毛と目のように見えるから10月10日が選ばれたといわれる「目の愛護デー」があります。以前の体育の日の印象ばかりが強いためか、あまり浸透していないような気がします。
 目には、自覚症状がなかなか出てこない病気が多くあります。例えば、緑内障は40才以上の17人に一人という頻度の高い病気ですが、気づいた時には病気が進行していることが多いのです。何となく目に疲れを感じる年代とも一致していますが、単なる疲れ目と自己判断せずに、自覚症状の少ない緑内障から目を守るために、是非目の健診をお勧めいたします。
 ご自分の誕生日、目の愛護デーなど、年に1回の目の健診がお勧めです。


やさしい眼科のお話(28)真ん中

 本日、7月2日は年始から183日目にあたり、年末まではあと182日残っています。今日は1年のちょうど真ん中にあたる日なんですって、知ってました?もちろん、私は、知りませんでした。
 1年の真ん中の日は大して重要な日ではありませんが、視界の真ん中は最も重要な場所です。目の奥には網膜と呼ばれる神経の膜があり、カメラのフィルムにあたります。カメラのフィルムとは違って、網膜は場所によって感度が異なっており、網膜の一番真ん中の黄斑という場所が一番感度の高い場所なのです。黄斑でものの形、大きさ、色などの情報の大半を識別していると言えます。黄斑に病気が起こりますと、見ようとする真ん中が見えづらくなり、歪んだり、暗くなったり、小さく見えたりするのです。
 片方の目に病気が起きても、両方の目で見ているので、気がつかないことがあります。時々片目を隠して、異常がないかの自己チェックをお勧めします。


やさしい眼科のお話(29)夏休み

 8月です。夏本番、お子さんは夏休みど真ん中の一番楽しい季節ですね。キャンプに山に海にプールに、楽しい毎日を過ごしていることと思います。え?夏期講習?そうですか、大変ですが、頑張りましょう。
 眼科では、5月から始まるアレルギー性結膜炎は治まってきていますが、夏は「はやり目」という結膜炎の流行する季節です。結膜は、しろ目を覆っている透明な膜です。目のまん中の黒目(角膜)の縁から瞼の裏側まで続いています。この結膜が赤くなったり、腫れたり、瞼の裏にブツブツができたり、目やにが出たり、涙が出たり、痒くなったり、ゴロゴロしたりという症状が出たら結膜に炎症が生じていると考えられます。
 「はやり目」は、結膜炎の中でも、ウイルスが原因でおきるもので、人にうつる危険性がある感染性の結膜炎です。はやり目であることがわかれば、家族や他の人にうつさないように、万全の体制をとっていただく必要がありますので、「たかが結膜炎」と考えないで、是非、眼科で診察を受けて下さい。


やさしい眼科のお話(30)目の健康講座

 今回のやさしい眼科のお話は、「目の健康講座」の告知です。
 日本眼科医会、北海道眼科医会の主催で、「目の健康講座」が開かれます。
 今月16日の日曜日、午後0時30分から、4条通り9丁目の旭川北洋ビル8階「北洋ホール」で開講されます。もちろん受講料は無料です。目についての大切な話を、お二人の先生がしてくださいます。
 ひとつ目の講演は、「加齢黄斑変性-最近増えている高齢者の目の病気-」のタイトルで市立札幌病院の今泉博子先生が担当されます。もうひとつの講演は旭川医科大学の石子智士先生が「眼科検診はなぜ大切か」についてお話してくださいます。
 「目の健康講座」は毎年道内のいろんな街で開催されています。旭川で開かれるのは数年ぶりとのことです。最近増えている黄斑変性のお話と目の検診の重要性のお話です。目についてのまとまったお話を聞ける機会はあまりありません。きっと易しい眼科のお話が聞けると思いますので、連休中のお忙しい時期とは思いますが、ご興味のある方は是非お出かけください。


やさしい眼科のお話(31)目の愛護デー

 今日から10月。もう完全に秋ですねえ。
 秋と言えば…食欲の秋、読書の秋、体育の秋、芸術の秋、八代亜紀…色々ありますが、皆さんにとっては、何の秋でしょうか。何をするにも暑すぎず、寒すぎず、過ごしやすく集中できる季節ということなのではないでしょうか。
 そんな秋の10月10日。10月10日は目の愛護デーなのです。10.10を横にすると眉毛と目のように見えるから10月10日が選ばれたとのことです。
 目には、自覚症状がなかなか出てこない病気が多くあります。例えば、緑内障は40才以上の17人に一人という頻度の高い病気ですが、気づいた時には病気が進行していることが多いのです。何となく目に疲れを感じる年代とも一致していますが、単なる疲れ目と自己判断せずに、自覚症状の少ない緑内障から目を守るために、是非目の健診をお勧めいたします。
 ご自分の誕生日、目の愛護デーなど、年に1回の目の健診がお勧めです。


やさしい眼科のお話(32)チェック!!ドライアイ

 今年は例年より冬が来るのが早い感じです。朝起きたらストーブの前で着替えを…という季節になってきました。ストーブをつけると空気も乾燥し、目も乾く感じになることがあります。ドライアイは涙の量の減少や涙の質の変化で、目の表面の角膜や結膜に障害が起きた状態のことで、日本全国に800万人の患者さんがいると推定されています。
 「10秒間まばたきせずに、目を開けていられますか?」開けていられない方は、ドライアイの可能性が高いと考えられています。
以下の12項目のチェックをお勧めします。軽度でも長い期間みられる症状にチェックしてみましょう。「目が疲れやすい」「目が痛い」「目やにが出る」「目がゴロゴロする」「理由もなく涙が出る」「物がかすんで見える」「目がかゆい」「目が重たい感じがする」「目が赤くなりやすい」「なんとなく目に不快感がある」「目が乾いた感じがする」「光をまぶしく感じやすい」
 5つ以上チェックがついた方は、ドライアイの可能性が高くなります。気になる方は、是非眼科でドライアイの検査をお受け下さい。


やさしい眼科のお話(33)弱視

 「弱り目に祟り目」ということわざとは、かかわりはありませんが、「弱視」という病気があります。弱視とは、網膜や視神経に異常がないにもかかわらず、 視力の成長期において、角膜から網膜の前までに何らかの異常があり、 視力の発達が妨げられて、良い視力が得られないことをいいます。
 生まれたばかりの赤ちゃんの目はあまり見えていないのですが、身体の発育とともに、視力も向上し、3歳になる頃には1.0の視力があると考えられています。その発達過程で視力の伸びを妨げる原因があると、視力が出ない弱視になってしまいます。視力の伸びを妨げる原因として、遠視、乱視、斜視などがあります。また、視性刺激遮断性弱視というものもあります。視性刺激遮断性弱視は、視力の発達過程で眼底に像を結ぶことが遮断されることで生じます。先天性の片眼性の眼瞼下垂で起こることもありますが、片目に眼帯をすることで起きることもあるのです。
 弱視の治療は早期開始が望ましいのです。3歳になりましたら、ほとんどのお子さんの視力検査が出来ます。ご心配でしたら是非眼科でご相談ください。


やさしい眼科のお話(34)謹賀新年

 「新年 明けましておめでとうございます。今年も やさしい眼科のお話で、眼科に関連した目のことを優しく易しくお話させていただきますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。今年も皆さんの目が健康でありますことをお祈り申し上げます。」
 年が明けたのがつい先日と思っていましたら、楽しい時間は過ぎるのが、早く感じます。もう今日は7日。七草粥ですね。「せり、なずな、ごきょう、はこべら、ほとけのざ、すずな、すずしろ、これぞ七種(ななくさ)」クイズで良く出題されますが、なかなか憶えられないのは、私だけ…。
 七種(ななくさ)とは関係ありませんが、「なくて七癖」ということわざがあります。誰にでも多かれ少なかれ癖はあるということですが、癖と思っていたことが、意外と病気の症状ということもあります。例えば、よく目を擦る癖、と思っていたら、瞼が内側に入り込んでいる内反症だったり、外に出たら片目をつぶる癖、と思っていたら、間歇性外斜視だったり、ということもあるのです。気になることがありましたら、是非眼科でご相談ください。


やさしい眼科のお話(35)立春

 今日は立春、昨日は節分でしたね。立春は旧暦の新年に当たり、節分は旧暦でいう大晦日のことなんですね。節分と言えば、定番は豆まきですが、最近ではすっかり恵方巻も定着した感があります。恵方巻きは「節分の夜にその年の恵方を向いて食べると、その年必ず幸運が訪れる(その年の厄落としになる)」と言われているそうです。
 皆さん、昨夜は豆まきしましたか。
 豆の話ではないのですが、瞼の出来物のお話を。
 瞼にしこりができたり、赤く腫れてきたりしたことはありませんか?北海道では、「ものもらい」ということが多いようです。「ものもらい」と呼ばれているのは、麦粒腫もしくは霰粒腫という病気で、豆ほど大きいものではなく、麦の粒のようなとか、霰の粒のような大きさから病名が付けられています。瞼や睫毛の付け根にある分泌腺に生じた細菌感染や炎症です。点眼薬で治まることが多いですから、是非眼科でご相談ください。


やさしい眼科のお話(36)ひな祭り

 今日は3月3日、ひな祭りです。この季節になるとボンジョビの歌を聴きたくなりますね。え?「灯りをつけましょ、○○○○に~」…おそまつでした。
 いよいよ春が近づいてきます。春には進学、入学、就職など新しい環境に入る方もたくさんいらっしゃるかと思います。新年度を契機にコンタクトレンズデビューを考えている方もいると思います。
 コンタクトレンズは少なからず、角膜に負担をかけてしまいます。装用時間を長くしないように、お家に帰ったらすぐにレンズをはずし眼鏡をかけて、レンズはしっかり擦り洗いをして保存しましょう。汚れたレンズには、細菌が繁殖しますので、注意が必要です。使い始めの心構えを忘れずに、大切な目をしっかりと守ってください。
 最近、装用時の異物感の少ない酸素透過性ハードレンズや、酸素透過性の優れたシリコンタイプのソフトレンズも登場しています。ご自分にはどのレンズが合っているのか、眼科専門医としっかり相談して、正しくレンズを使用してください。