目ディカル相談室2010

20101125日 グラフ旭川12月号 

「ハードコンタクトレンズ更新」

 

20101025日 グラフ旭川11月号 

82歳白内障手術」

 

20100925日 グラフ旭川10月号 

「緑内障の点眼治療」

 

20100825日 グラフ旭川9月号 

「プール後の洗眼」

 

20100725日 グラフ旭川8月号 

「授乳中の霰粒腫手術」

 

20100625日 グラフ旭川7月号 

「網膜剥離術後のバックル除去」

 

20100525日 グラフ旭川6月号 

「糖尿病の視力低下」

 

20100426日 グラフ旭川5月号 

「歪み」

 

20100325日 グラフ旭川4月号 

「外傷と斜視」

 

20100225日 グラフ旭川3月号 

「飛蚊症」

 

20100125日 グラフ旭川2月号 

5ヵ月の内斜視」

 

20091225日 グラフ旭川1月号 

Lasik の安全性」

グラフ旭川12月号「ハードコンタクトレンズ更新」

Q)大変お世話になります。

 コンタクトレンズについてですが、現在コンタクトレンズを使用していたのですが、紛失してしまいました。更新をしたいのですが、受診後すぐにコンタクトレンズを受け取ることはできますでしょうか?遠距離のため何度も通院することが困難であります。

 紛失したコンタクトはハードレンズを使用しており、紛失した対応として一日使い捨てのソフトレンズを使っています。

 更新には2週間使い捨てのソフトレンズを希望しています。

 使用していたコンタクトは古くなり更新を考えていたものでした。眼鏡も使用はしています。

 よろしくお願いします。

 

A  ご連絡有難うございます。

 レンズの更新とのことですが、例えば度数が強い、カーブが強い(弱い)場合はすぐにレンズがないこともあります。

 また、今までハードレンズにしているとのことですが、近視の度数が強い場合、角膜内皮細胞が減少している場合などはソフトレンズをお勧めできない場合もあります。角膜にとっては、ハードレンズの方が透過する酸素量が多いため、安全であると考えられています。

 まずは視力検査、角膜内皮細胞検査を受けていただき、2週間使い捨てのソフトレンズの使用が可能かどうか、相談が必要かと思います。その結果によりましては、ハードレンズの更新をお勧めすることになる場合もあります。また、ハードレンズは長く使用している方もいらっやいますが、1年に一度の更新が好ましいと考えられております。

 ご都合の良い日が分りましたら、予約を入れますので、ご検討をお願い致します。


グラフ旭川11月号 82歳白内障手術」

Q)診療にも伺っていないのに、メールでの問い合わせで失礼致します。

 今年、82歳になる母ですが、以前、白内障と診断され、目薬投与の治療をしておりましたが、最近になって手術での治療を考えているようで、娘と致しましては、高齢で、しかも20年来C型肝炎で通院しており、手術という方法での治療を考えるべきなのか迷っております。

 症状の特徴は、黒い花が飛んでいるような感覚があると申しております。

 お忙しいのに、申し訳ありませんが、アドバイス下さいますようお願いいたします。

 

A  ご連絡有難うございます。

 お母様の白内障手術のお尋ねですが、ご本人の意欲次第だと思います。

 ご本人が見えにくくて、手術を考えているのであれば、手術を受ける方向で考えるべきだと思います。年齢だけではなく、全身疾患、また白内障の進行度合いから、入院手術が好ましいか、日帰り手術で問題ないか、決めるべきだと思います。

 ご本人が白内障だと思っていても、目の中に他の病気がみつかることもありますので、まずは眼科で検査を受けて、白内障手術によって視力回復が得られる可能性が高いかどうか、診断をもう一度受けていただく必要があると思います。

 また、黒い花が飛んでいるような感覚、というのは白内障によるものではなく、飛蚊症かと考えます。飛蚊症は目の中の病気で起きることもありますので、詳しい眼底検査が必要です。飛蚊症の原因が病気でなく、年齢による変化によるものであっても、こちらの症状は白内障の手術のあとにも残る可能性があると思います。

 お母様とよく相談になって、お近くの眼科を受診してみて下さい。どうぞ参考になさってください。


グラフ旭川10月号 「緑内障の点眼治療」

Q)道新のWEBで先生のメール相談受付の件拝見しメールさせていただきました。

 今年の8月に両目共緑内障と診断され、視野の欠損それぞれ、初期と4分の1、正常眼圧13から14、ドライアイです。

 5月より目薬治療“レスキュラ”点眼始めましたが、8日目で目が一瞬開けられないほどの激痛あり角膜が傷ついた事判明し、点眼ストップしました。

 次回からはタプロスという新薬と言われ迷っています。

1. タプロスという新薬、副作用のデーターもなく不安な事。

2. 副作用はレスキュラが一番ないのなら痛くても、角膜傷ついても、我慢して点眼したほうがよいのか。

3. わずか点眼1週間足らずで正直、ずーっと点眼治療に恐怖心があり戸惑いがあります。

 札幌でどこか緑内障の専門眼科ご存知でしたら教えて戴けますでしょうか?お忙しいところ恐れ入りますが、どうぞよろしくお願いいたします。

 

A  ご連絡有難うございます。

 緑内障の治療薬についてのご質問ですが、角膜に傷がおきるというのも、副作用の一つの可能性があります。角膜に傷があっても、我慢して点眼するということはお勧めしません。

 タプロスは新しく発売された薬ですが、キサラタンという発売されて10年経過するお薬と似ている薬で、眼圧を下げる効果はキサラタンと同等かそれ以上と言われています。副作用もキサラタンと同程度と考えられていますので、あまり心配することはないのではないかと思います。人によって薬の効き方には差がありますので、使用して効果判定が必要になると思います。

 緑内障は眼圧を下げ、視野を守ることが必要な病気です。点眼治療を怖がらずに、効果と副作用をみながら継続する必要があると思います。

 札幌での緑内障専門眼科とのご質問ですが、旭川医大の先輩の小笠原博宣先生が ことに眼科クリニックを開設しています。大学時代は緑内障外来を担当されていた優しい先生です。お近くでしたら、ご相談してみたらいかがでしょうか。どうぞ参考になさってください。


グラフ旭川9月号 「プール後の洗眼」

Q)はじめまして。 海外に住んでいます。

 プールの後の、洗眼について質問です。

 今までは、洗眼液で点眼していたのですが、プールが真水の場合は、必要ないですか?塩素系の消毒が入っている所は、したほうがいいのでしょうか?両方の場合で教えていただきたいです。 よろしくお願いします。

 

A)ご連絡有難うございます。

 プール後の洗眼についてのご質問ですが、日本眼科医会の学校でのプール後の洗眼についての見解は「プールにはゴーグル使用が望ましい。またプール後の水道水による簡単な洗眼は行って良いが、積極的に推奨するものではない。なお児童生徒の体質によっては、学校医の指導のもと、プール後に防腐剤無添加の人工涙液の点眼や、簡単に水道水で目のまわりを洗うなどの対応も必要である。」というものです。

 洗眼は塩素系の消毒薬を洗い流すという意味と、プールの水自体が清潔ではないという観点から、洗い流しの効果も幾分かは期待されます。真水と消毒入りと同様に考えて良いと思います。しかし、長い時間の洗眼は逆に角膜を痛める原因になると考えられています。

 洗眼液は目のまわりの汚れを目に入れる危険があり、お勧めしません。どうぞ参考になさってください。


グラフ旭川8月号 「授乳中の霰粒腫手術」

Q)はじめまして。29歳  旭川市内在住です。

 何度か他院で霰粒腫の診断で切開の治療を受けたことがあり、この度半年くらい前から左の下瞼に霰粒腫ができてしましました。

 5月に他院を受診しましたが、当時妊娠中だったため切開できず、経過観察となりました。だんだん大きくなってきており、見た目にも見苦しいので治療したいのですが、もうすぐ2ヶ月になる子供がいるために(完全母乳で育てています)、なかなか受診できずにいます。

 受診当日に治療を受けることは可能でしょうか。また、処置はどのくらいの時間がかかるのでしょうか。2ヶ月の子供を連れて受診することは可能でしょうか(泣いたら他の患者さんの迷惑になってしまうので・・)。麻酔が母乳栄養に影響を及ぼす可能性はありますか。

 知人から貴院を薦められ、ホームページをみたところ、アットホームな感じがして受診したいと思いますが、まずはメール相談で今の困っていることを相談したくメールしました。よろしくお願いします。

 

A)ご連絡有難うございます。

 霰粒腫の切開手術についてのお尋ねですが、結論から先に申しますと、授乳中とのことですので、現時点での切開手術はお勧め致しません。

 手術後に抗生剤、消炎剤の内服が必要であり、少ないながらも母乳への移行が考えられる点と、育児で疲れていると思われ、体力的に落ちている可能性のある時期の手術はお勧めではありません。お子さんがもう少し大きくなってからの切開手術をお勧め致します。それまでの間は、しばらく点眼薬の治療をしたいと思います。

 当クリニックでは、受診当日の切開手術は行っておりません。一度診察を受けていただいてから、予約の上で切開手術を行っています。お子さんはベビーカーで来ていただければ、問題ないかとは思います。どうぞ参考になさってください。


グラフ旭川7月号 「網膜剥離術後のバックル除去」

Q)私は、昨年6月に右目の裂孔原性網膜剥離と診断され、網膜復位術(強膜バックリング術)を受けました。おかげさまで順調に回復している様なのですが、以下の事が気になっています。

1.手術から1年以上経過しましたが、暗い所では若干ですが、視野は狭くなります。(剥離した網膜の感度低下?)(これ以上は回復しないかも知れないとのことでした。)

2.術後から異物感が消えず、手術をしていない眼と比べると疲れやすく、眼を開けている時間が短い。

3.風が当たる等の刺激で涙が出やすい。

4.調子が悪い時は、瞬きの後およそ1秒程、ほんのわずかに物が2重に見えてしまう。(大きく眼を見開いている時は常に2重に見えます。)

 この様なことから半年ほど前、執刀した先生に「バックルを外すことが可能か?」と尋ねたところ、もう一度眼をレーザー凝固して網膜を固定してしまえば、バックルは外しても構わないとのお返事を頂いたことがありました。でも、「術後1年間はこのまま様子を見ましょう」との事だったのですが、先生が転勤になり、今は別の先生に診て貰っております。でも、その先生は「バックルを外すことは感染症のリスクを伴い、なおかつ再び網膜が剥離する危険がある。」と言われました。私は、多少のリスクは覚悟してでも、眼の異物感と疲れやすさ、2重に見える現象を緩和したいと思っているのですが、バックルを外すことによる感染症や剥離の危険についての今野先生のご意見をお聞かせ頂けないでしょうか。

 

A)ご連絡ありがとうございます。網膜バックルをはずしても問題ないかどうかにつきましては、おそらくは、多くの眼科医は確信を持った答えを持ち合わせていないと思います。

 バックル除去に伴う感染症のリスクについてですが、例えば網膜再剥離になった場合に再手術をためらうことはないはずです。再手術に関して感染症にかかるリスクは、もちろんありますが、手術の必要性がそのリスクを上回ると考えられる場合に手術は行われます。その点から考えますと、感染症のリスクを上回るバックル除去手術の必要性があるかと、言うことになると思います。

1.暗い所で視野が狭い。2.術後から異物感がある。3.刺激で涙が出やすい。4.ものが二重に見える。ということですが、バックル除去手術を行っても1-3は治らない可能性があります。ですので、4の二重に見えることがどれくらい不自由かということになるかと思います。日常生活で苦になっているのでしたら、バックル除去手術を考えてみるべきだと思います。

 網膜バックルをはずすことによる再剥離の危険性については、確信をもった答えを持ち合わせていないと申しますのは、基本的に網膜剥離手術の後にバックルをはずすことは非常にまれであるため、はずしたことによるリスクの上昇度合いを測りかねるからです。術後感染症、バックル露出などの場合に除去することがありますが、基本的には術後バックルをはずすことはありません。

 しかし、理論的には網膜瘢痕が完全に形成されていれば、網膜再剥離になる危険性はかなり減少していると考えられます。自分が執刀していない手術の患者さんのバックルをはずすのは、確かにある程度の勇気がいることだと思います。

 多少のリスクは覚悟してでも、眼の異物感と疲れやすさ、二重に見える現象を緩和したいと思っているということでしたら、そのことを主治医の先生によく話してみては如何かと思います。ただし、バックル除去しても、眼の異物感と疲れやすさ、二重に見える現象が完全になくならないこともありうることをご理解ください。

 はっきりとした物言いでなく恐縮です。どうぞ参考になさってください。


グラフ旭川6月号 「糖尿病の視力低下」

Q)留萌市  56歳 女性

 昨年7月糖尿病発症し、目に白いすじといいますかオブラートがかった様になり、視力も落ち、こちらの眼科で一度診てもらいましたが、水晶体のにごりだけです、との診断でしたが、今年に入り、ますます目えずらくなり、不安です。

 インスリンは昨年8月よりしてます。1日12単位  ヘモグロビン8.4

 レーザー治療で解消されるのか?又、保険はききますか?治療費はいくらくらいかかるか、お知らせ下さい

 

A)白内障と診断されたとのことですが、まずは現在の状態をしっかりと診てもらうことが重要だと思います。現在も、白内障だけで、糖尿病網膜症は発症していないのか、白内障に加えて、網膜症も出てきているのかで今後の治療方針は異なってくると思います。

 白内障だけであれば、白内障の手術も考えた方がよいかもしれません。ただし、手術を受けるにも、糖尿病のコントロールは重要であり、現在のヘモグロビンA1cの値は高すぎると思いますので、しっかりと内科での治療を続けることが重要だと思います。

 網膜症もある場合は、レーザー治療が必要かどうか造影剤を使った眼底造影検査が必要になると思います。その結果で、レーザー治療をするかどうかの判断を行います。当クリニックでは、眼底造影検査は行えません。留萌市で、造影検査を行えるのは市立病院だと思いますので、留萌市立病院に受診することをお勧めいたします。

 まずは現在の状態の正しい診断が必要だと思いますので、お早めに受診されることをお勧めいたします。どうぞ参考になさってください。


グラフ旭川5月号 「歪み」

Q)失礼します。ホームページを拝見してメールさせていただきました。

 54歳の男性です。遠視(+老眼)と乱視が入っております。下記のような状態なのですが、緊急の治療を要するか否かご教示賜れれば幸いです。

<症状の例>です。PCでの文字表現上水平には表記できない為、垂直で表記します。実際にはこれを左90°倒してお考え下さい。次のような平行線があったとします(つまり、実際には左へ90°傾けてお考え下さい):

I  I

I  I

I  I

I  I

I  I

これが左目ではそのままの平行線に見えます。ところが問題の右目では次のように見えます。

I  I

I  I

(  )

I  I

I  I

文字・記号で表現したために、一文字分のみで歪をあらわしました。 実際には(  )の部分はもう少しなだらかな曲線です。目の玉の部分に該当する部分の像が歪んでいるように思います。理由は、例えば目の玉を右へ動かすとこの( )のひずみの部分が右へ移動するからです。

<質問>只今のところ、眼科へ行く時間が取れないのですが、焦眉の急の処置を要する問題なのでしょうか?もしそうなら、作業を止めて眼科へ行きたいと思います。宜しくアドバイス賜りますようお願い致します。

 

A)ご連絡有難うございます。

 ご相談の内容からは、目の奥にある神経の膜の中心部、網膜(もうまく)の黄斑部(おうはんぶ)という場所に病気が起きている可能性がありますので、ぜひ眼科を受診することをお勧めします。

 私たちの目は、瞳から入った光が目の奥で像を結び、その像が神経を通って脳に伝えられることによって物が見える仕組みになっています。目の奥の一番内側にある神経の膜の網膜は、目をカメラに例えますとフィルムの役割を果たしています。網膜はその場所によって感度が異なり、網膜の中心部分は感度が高く、もっとも重要な部分で黄斑部と呼ばれています。黄斑部は視力に関わりが深く、物が見えたり色を識別する細胞が集まっています。

 ご相談にあります物が歪んで見える「変視症」は、網膜の黄斑部に変化が生じたときに起こる症状です。眼科では視力検査を行い、網膜の状態を詳しく調べるために精密眼底検査を行います。検査では目薬をさして瞳を開きます。そのためまぶしくなり、近くが見えにくい状態が4.5時間くらい続きますので、車の運転をせずに眼科を受診していただいた方がよろしいと思います。

 お近くの眼科を受診してみてください。どうぞお大事になさってください。


グラフ旭川4月号 「外傷と斜視」

Q)はじめまして。初めてメールさせて頂きます。

 娘が4歳なのですが、先日、ドアノブに目を強くぶつけてしまい痛かったらしくて、凄い勢いで泣いておりました。

 目からは出血とかは、なかったのですが、ちょうど一週間前なのですが、そういうのが原因で斜視になるケースはあるのでしょうか?なんとなく横を向いてる時に、そうなのかなって思ってしまいます。

 もしかして、それが原因で斜視になってしまったのかと思うと、凄い責任を感じてしまいます。妻は全然そんなことないと言いますが、私自身、凄く気になります。

 私の不注意で、ドアノブに目を強打してしまったので。くだらない質問で申し訳ないのですが、回答をお願いいたします。

 

A  ご連絡有難うございます。

目に外傷をうけての斜視というのは、あまり一般的には認められないことかと思います。

しかし、

目に外傷を受けていること、

斜視のような気がすること、

の二つは、それぞれが眼科を受診する必要のある状態だと思います。

 4歳の娘さんであれば、しっかりと視力検査もできますので、是非お近くの眼科を受診することをお勧めいたします。

 視力検査、眼位・眼球運動検査を行い、目薬を入れて瞳を大きくしてから、目の中に異常が起きていないか眼底検査も必要になると思います。検査をして異常がないかを調べることが安心につながると思いますので、受診をお勧めいたします。どうぞ参考になさってください。


グラフ旭川3月号 「飛蚊症」

Q)こんにちは。最近目について気になっていることがあり、相談させていただこうと思います。私は今年21歳になる女性です。

 最近、左目の端(外側)に、白い物が上から下へ落ちていくような何かが見えることが時折あります。 実際に物体が落ちているというよりは、そういう風に見えているだけという感じで、異物感などはありません。

 コンタクトレンズを着用しているので、次回検診に行くときは聞いてみようとは思っているのですが、とても気になっているので、その前に先生にメールさせて頂きました。

 文章の分かりにくいところがあったらすみません。お忙しいとは思いますが、よろしくお願いします。

 

A)ご連絡有難うございます。気になっている症状は飛蚊症だと思います。

 飛蚊症は、目の中に入っている生タマゴの白身のようなゼリー状の物質の中にできた濁りの影を見ることによって感じると考えられています。特に明るい日、白い壁や白いノートを見た時に気になることが多いようです。

 飛蚊症は病気が原因ではないことが多いのですが、まれに網膜裂孔などの病気が原因のこともあります。瞳を広げる目薬を入れて、目の端っこまで診察する必要があります。どうぞお近くの眼科を受診してください。

 瞳を広げますと、3.4時間まぶしく見えにくくなりますので、車の運転をせずに受診することをお勧めいたします。どうぞ参考になさってください。


グラフ旭川2月号 5ヵ月の内斜視」

Q)こんにちは。5ヵ月の子供の斜視について、お聞きしたいことがあります。

 私自身は、子供が斜視かもしれないと、気が付いていなかったのですが、私の両親に、子供の右目が、時々内側に寄っているときがあると言われました。今、気にかけて見ているところです。

 子供の祖母、子供の父も斜視があるので、たぶん遺伝しているのだろうと思いますが・・・(子供の祖母が斜視なのはわかっていましたが、子供の父も斜視があったとは、自分の旦那なのに 気が付いていませんでした。旦那はかなりの視力の左右差があります)

 子供の視力が悪いとかわいそうなので、一度受診したいと思うのですが、まだ5ヶ月の赤ちゃんなので、このままもう少し様子をみるものなのか、もし斜視であった場合、経過をみたり 治療があったりするものなのでしょか?

 もう少し大きくなってから受診したほうが、よいのでしょうか?受診をして相談すべきなのでしょうが、よろしくお願いします。

 

A)ご連絡有難うございます。5ヵ月のお子さんの内斜視とのことですね。

 生まれつき内側によっている場合は乳児内斜視、1歳くらいから内側によってくる場合は遠視の関与する調節性内斜視が考えられます。

 乳児内斜視の場合は、かなり目が内側に寄っていることが多いので、お母さんが今まで気付いていなかったということですので、その可能性は低いと思います。まずは一度、診察を受けていただきたいと思います。

 目の向きの検査と、眼底検査も必要になると思います。まだ視力検査はできませんが、斜視があるかないかを、まずは検査を受けていただきたいと思います。また赤ちゃんの場合は、見た目が内側によっていても、実は内斜視ではない偽内斜視の場合も多く見受けられます。

 ご都合のよい時間を連絡下さい。予約を入れたいと思います。正面から映っている顔写真も持ってきていただけると有難いです。どうぞお大事になさって下さい。


グラフ旭川1月号 Lasik の安全性」

Q38歳男性 裸眼視力:右0.04、左0.08。メガネ使用。

 とくに眼疾患を指摘されたことはありません。

 知人がレーシックを受け、当方も受けてみたいと考えておりますが、長期的な安全性が気になり、踏み込むことが出来ません。 近隣眼科専門医にてセカンドオピニオンを受けましたが、「全否定」という立場の医師であり、現段階では止めておくほうが無難かと考えましたが、いろんな立場の専門家の意見を伺いたく思います。

ポイントとして

1)長期の安全性(現段階では予測になると思いますが)

2)白内障年齢になった際は、手術をしたことが不利になりませんか?

よろしくお願いします。

兵庫県加古川市

 

A  ご連絡有難うございます。

 レーシックの長期的安全性についてですが、レーシックの歴史の長さから長期的な安全性には言及できませんが、角膜の実質細胞より表面に対しての手術ですので、角膜内皮細胞には手を加えている訳ではないことからは、おそらく長期的にも安全なものであろうと考えられているというのが眼科医のコンセンサスだと思います。

 しかしながら、近視の度数が強い場合には削る角膜量が増えてしまいますので、眼球の脆弱化を来す危険性もあり、それが長期的に問題となる可能性はあります。その観点からご自分の近視の度数が何ジオプトリーなのか(お知らせいただいた裸眼視力からは分りかねます)、ご自分の角膜の厚みが何マイクロメーターなのか、矯正に必要な角膜の削り量が何マイクロメーターなのか、ということを知る必要があると思われます。それは、手術を受ける前によく手術を担当する眼科医と相談することをお勧めいたします。

 白内障手術に関してですが、先ほども述べましたように角膜内皮細胞には影響はないと考えられますので、白内障手術に不利になることはないと思います。しかし、白内障手術後の屈折度数を幾らにするかという術前予測には、レーシック手術後の角膜の厚み、カーブを勘案する必要があり、その点は重要なことだと思います。

 どうぞ参考になさっていただいて、お近くの眼科専門医でご相談をお勧めいたします。