やさしい眼科のお話2011

やさしい眼科のお話(73)

ヨーヨーの日(コンタクトレンズ) 23/04/04


やさしい眼科のお話(74)

大リーガー野茂英雄(CLの手入れ) 23/05/02


やさしい眼科のお話(75)

ゴールデンルーキー(CL開始時期) 23/06/06


やさしい眼科のお話(76)

合衆国独立記念日(はやり目) 23/07/04


やさしい眼科のお話(77)

89歳のお誕生日(白内障) 23/08/01


やさしい眼科のお話(78)

国民栄誉賞の日(老眼) 23/09/05


やさしい眼科のお話(79)

ドイツ統一の日(両眼視) 23/10/03


やさしい眼科のお話(80)

鍋の日(ドライアイ) 23/11/07


やさしい眼科のお話(81)

モーツァルト忌(遠近両用CL) 23/12/05


やさしい眼科のお話(82)

瞳の日 24/01/03


やさしい眼科のお話(83)

日の丸飛行隊(雪目) 24/02/06


やさしい眼科のお話(84)

啓蟄(アレルギー性結膜炎) 24/03/05

やさしい眼科のお話(73)ヨーヨーの日

 今日4月4日はヨーヨーの日とのことです。「ハイパーヨーヨー」を製造しているおもちゃメーカーのバンダイが制定し、「ヨー(4)ヨー(4)」の語呂合せから来ているようです。時代を彩る楽しいおもちゃって良いですよね。
 さて、4月は生活環境が変わる方も多く、それを機会に眼鏡からコンタクトレンズに変えてみようと考える方も多いのではないかと思います。
 コンタクトレンズはとても便利なものですが、少なからず、角膜に負担をかけてしまいます。特にソフトレンズは問題が起きても自覚症状に乏しく、知らず知らずに角膜の状態が悪くなっていることがありますので、3ヵ月に一度の定期検査をお勧めします。酸素透過性ハードレンズは1年に一度、新しいレンズに取り替えることがお勧めです。どうぞ眼科専門医にご相談下さい。


やさしい眼科のお話 (74)大リーガー野茂英雄

 1995年5月2日に野茂英雄が大リーグデビューを果たしました。ドジャースに入団した野茂は、ジャイアンツ戦に先発。その年には大リーグの新人王も獲得し、彼の大活躍は、日本人に勇気と自信を与えてくれました。
 この春にいろんなことに新しくデビューした方も、いらっしゃることと思います。新年度を契機にコンタクトレンズデビューを果たした方もいると思います。
 初めてコンタクトレンズを目にのせる時は、かなりドキドキしますよね。
 ところが、コンタクトレンズに慣れて来ると、きちんとレンズケアを しなくなってしまう人が見受けられます。 コンタクトレンズは少なからず、角膜に負担をかけてしまいます。 装用時間を長くしないように、お家に帰ったらすぐにレンズをはずし 眼鏡をかけて、レンズはしっかり擦り洗いをして保存しましょう。 汚れたレンズには、細菌やアメーバが繁殖しますので、しっかりと擦り洗いすることが重要です。


やさしい眼科のお話(75)ゴールデンルーキー

 今日6月6日は北海道日本ハムファイターズのゴールデンルーキー 斎藤祐樹投手の23回目の誕生日です。おめでとうございます。北海道もプロ野球のファイターズ、Jリーグのコンサドーレがあり、すっかり地元のプロスポーツとして定着した感があります。
 中体連、高体連の大会も近づき、クラブ活動に力を入れている子どもさんたちも多いのではないかと思います。スポーツをするに当たって、眼鏡からコンタクトレンズに変えてあげたい、と考える親御さんもいらっしゃるかと思います。
 「何歳からコンタクトレンズが使えますか?」という質問も受けますが、子どもさん本人にしっかりとコンタクトレンズの利点と欠点を理解していただき、毎日の擦り洗い、装用時間の厳守、眼鏡との併用という大切な取り扱いの基本を守ることができるのであれば、使用することは可能だと考えております。しかし、やはりコンタクトレンズは目に少なからず負担をかけますので、使い始める時期は遅いにこしたことはないと思っています。


やさしい眼科のお話(76)合衆国独立記念日

 今日は合衆国の独立記念日です。アメリカがくしゃみをすると、日本が風邪をひくと言われて久しいですが、アメリカが「はやり目」になると、日本はどうなるのでしょうか?
 いよいよ夏も近づいて来ていますが、夏は「はやり目」という結膜炎の流行する季節です。結膜は、しろ目を覆っている透明な粘膜です。目のまん中の黒目(角膜)の縁から瞼の裏側まで続いています。結膜は、場所によって名前がついており、しろ目の表面を球結膜、瞼の裏側を瞼結膜といいます。この結膜が赤くなったり(充血)、腫れたり(浮腫)、瞼の裏にブツブツができたり(濾胞)、目やにが出たり(眼脂)、涙が出たり(流涙)、痒くなったり(掻痒感)、ゴロゴロしたり(異物感)という症状が出たら結膜に炎症が生じていると考えられます。
 結膜炎の原因として、1. ウイルス、2. 細菌、3. アレルギー、4. その他、の4つがあります。「はやり目」は、結膜炎の中でも、ウイルスが原因でおきるもので、人にうつる危険性がある感染性の結膜炎です。はやり目であることがわかれば、家族や他の人にうつさないように、万全の体制をとっていただく必要がありますので、「たかが結膜炎」と考えないで、是非、眼科で診察を受けて下さい。


やさしい眼科のお話(77)89歳のお誕生日

 1922年の8月1日、北海道に市制が適用され、札幌市・函館市・小樽市・室蘭市・旭川市・釧路市が発足したとのことですから、今日で旭川市は89歳の誕生日を向かえたことになります。おめでとうございます。
 89歳の方の目を検査させていただきますと、白内障があるか、白内障の手術を受けていらっしゃるかのどちらかで、白内障のない方はいないと思います。
 白内障とは、カメラのレンズにあたる水晶体が白く濁ってくる状態です。目の中に曇ったレンズが入っているために、目がかすんでしまう状態が白内障です。白内障の多くは加齢に伴って進行するもので、手術によって視力回復することが可能です。
 白内障の手術方法、手術器械も大きく進歩し、患者さんの負担も減り、手術後に良質な視力が回復できるようになりました。全身的に大きな病気がなければ、日帰りで手術を受けることも可能です。手術を受けた方は「思っていたより、ずっと楽だった」とおっしゃる方が大半です。
 目のかすみを感じる方は、眼科での精密検査をお勧め致します。


やさしい眼科のお話(78)国民栄誉賞の日

 1977年の9月5日、2日前に通算ホームラン数の世界最高記録を作った王貞治さんが、日本初の国民栄誉賞を受賞しました。国民栄誉賞とは、前人未到の偉業を成し遂げ、多くの国民から敬愛され、夢と希望を与えた人に贈られる賞で、最近はなでしこジャパンで話題になりましたね。
 夏の暑さが一息ついて、北海道は一気に秋に向かって季節が駆け足を始めてしまいますね。秋は、スポーツの秋、読書の秋、食欲の秋…と色々なことに集中できる、とても良い季節なのではないでしょうか。
 秋の夜長、ゆっくり読書と決めこんで… 「蛍光灯が暗いのかな、本が読みにくいぞ」「あれ、変だな。腕をのばしたほうが見やすいぞ」と感じたことはありませんか?そうだとすると、それはきっと老眼の始まりです。
 老眼は、目の中でピント合わせの役目をしている水晶体というレンズが段々と弾力性を失うことによって、近くにピントが合わせにくくなることが原因で起こります。これは加齢に伴う生理現象ですので、防ぐことはできないと考えられています。
老眼が気になりはじめる時期は、緑内障が増えてくる年代でもあります。「たかが老眼」とたかをくくらずに、眼科で検診をお受け下さい。


やさしい眼科のお話(79)ドイツ統一の日

 1990年10月3日、東西ドイツが45年ぶりに統一され、ドイツ連邦共和国が誕生。ベルリンの壁が崩壊してからわずか11か月後のことでした。
 私たちの目も、左右の目でものをまっすぐにとらえることによって、立体感や遠近感をつかむことができます。
 生まれたばかりの赤ちゃんの目は、光が分かるくらいで、あまり良く見えていないと言われています。生後1カ月で目の前の手が動くのがわかるようになります。6カ月で0.04から0.08くらい、1歳で0.3くらい、3歳で1.0が見えるようになっていると考えられています。
 視力と一緒に両眼視機能も発達してきます。両眼視とは、左右の目でとらえた像を、脳で一つの情報にまとめて受け取る働きのことで、立体感や遠近感は、この働きによって得られます。両眼視機能も3歳くらいで完成すると考えられています。人の目は、生まれつき視機能が備わっているのではなく、乳幼児期にピントのしっかりあった像を両方の目で同時に見ることによって、順調に発達してくれるのです。
 お子さんの目の向きがおかしいと思ったら、それは斜視の可能性があります。もちろん、生まれたばかりの赤ちゃんの視力はとても弱いので、思いがけない目の動きをすることもあります。でも、目の向きがおかしいと思ったら、眼科に連れて来てください。


やさしい眼科のお話(80)鍋の日

 本日11月7日は鍋の日だそうです。食品メーカー・ヤマキがこの日が立冬になることが多いことから制定しました。ちなみに今年の立冬は明日8日です。
 鍋の美味しいこの季節は空気も乾燥し、目も乾く感じになることがあります。ドライアイは涙の量の減少や涙の質の変化で、目の表面の角膜や結膜に障害が起きた状態のことです。
 ドライアイという病名から目が乾く感じがすると考えられがちですが、目の表面の乾きによる症状は多彩で、目が疲れる、目が重い、目がショボショボ・ゴロゴロする、充血する、痒い、
痛い、視力が下がった、まぶしい、目やにが出る・・・など、他の病気でも見られる症状が目白押しです。
 ドライアイの患者さんは、およそ800万人と言われています。初期症状はとてもあいまいで、何となく目が疲れやすいという感じで、ご自分では気づきにくいこともあります。最近、涙の量を増やしてくれる新しい目薬も開発されました。ドライアイの症状かもと気になる方は、眼科での検査をお勧めします。


やさしい眼科のお話(81)モーツァルト忌

 オーストリアの作曲家ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトは1791年12月5日、35歳10ヵ月の若さでウィーンにて死去されました。私はモーツァルトに関しましては、映画アマデウス以上のことは知らないのですが、天才であったことには違いないようです。
 旭川も12月になりますと、外は寒く、日が暮れるのも早くなり、音楽や読書に集中するのに、良い季節になってきていますね。
 暗くなると手元の小さい字が読みにくくなってくるのは、老眼の始まりです。明るいところでは平気でも、暗くなると近くにピントが合わせにくくなって来ます。おおよそですが、40歳を越えた頃から、この症状がでてきます。「私は大丈夫」と思っている方は、軽い近視や乱視の場合があります。
老眼といえば、一般的には老眼鏡と呼ばれる近用眼鏡か、遠近両用眼鏡のお世話にならなければなりません。これが、なかなかかけたくないものなんですよね。
 最近は、コンタクトレンズも遠近両用タイプのものがあります。私はハードレンズ使用なのですが、数年前から遠近両用レンズのお世話になっています。2週間交換タイプのソフトレンズにも遠近両用があり、先日試してみたら、なかなか良いようです。
老眼が気になりはじめたら、眼科で相談してみて下さい。


やさしい眼科のお話(82)瞳の日

 「新年 明けましておめでとうございます。今年も やさしい眼科のお話で、眼科に関連した目のお話を優しく易しくお届け致しますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。今年も皆さんの目が健康で、明るい一年でありますことをお祈り申し上げます。」
 1月3日は語呂合わせで「ひとみの日」です。眼鏡やコンタクトレンズの業界で制定した、ということになっているようですが、具体的にどこが制定したのか、いつ制定されたのか、定かではないようです。
 こんの優眼科クリニックは明日から仕事始めです。
 本年も、こんの優眼科クリニックは『患者さんに優しい眼科クリニック』をめざし、常に『患者さんが自分だったら、自分の親だったら、自分の子供だったら』と考え、診察させていただきます。予約の方を優先に、待ち時間が短くなるように努力しておりますので、ご来院の前に電話、メールでの予約をお願い致します。


やさしい眼科のお話(83)日の丸飛行隊

 1972年2月6日札幌オリンピックスキージャンプ70m級で、笠井幸生が金メダル、金野昭次が銀メダル、青地清二が銅メダルを獲得し、表彰台を独占し、日の丸飛行隊と呼ばれました。もうあれから40年が経つのですね。
 雪に関係する目の病気に「雪目」があります。天気の良い日中にスキーをした夜になって、両目が赤くなり、ゴロゴロして涙が出て、痛くなることがあります。これが一般的にいう「雪目」です。雪眼炎(せつがんえん)とも言いますが、雪が直接悪さをしているわけではなく、紫外線が直接または雪面で反射して目に当たることが、その原因です。目の表面の敏感な角膜が紫外線の作用によってただれて、細かい傷がつくことによって、激しい痛みを引き起こします。
 スキーを楽しむ時は、目にも紫外線対策をお忘れなく。ゴーグルやサングラスで冬の強い紫外線から大切な目を守りましょう。


やさしい眼科のお話(84)啓蟄

 今年の3月5日は啓蟄です。啓蟄は二十四節気の一つで、大地が暖まって、冬の間地中にいた虫が這い出てくる日とのことです。天文学的には、天球上の黄経345度の点を太陽が通過する時。段々と春の訪れが近づいているということになります。
 春になって、草花が芽吹くころに起き始める眼科の病気に、アレルギー性結膜炎があります。春や秋など毎年決まった時期に起こりやすい季節型と季節にかかわらない通年型があります。季節型は花粉症の目の部分症状と考えることができます。
 北海道での花粉症の原因となりやすい植物は、3~4月のスギ・ヒノキ科、5月のシラカバ属の植物、6~8月のイネ科植物、9月のキク科植物があげられます。旭川では特にシラカバ属の植物の花粉症の方が多いですから、まだ花粉症の季節には早いと思います。
 花粉症は症状が強く出てから治療を始めるよりも、花粉が飛散する2週間くらい前から予防的に抗アレルギー剤の点眼を始めると、症状をうまく抑えることができる場合があります。去年、目の痒みに悩まされた方は、是非早めに眼科でご相談下さい。